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フランスの“団地映画”で話題!新星の美青年ジュール・ベンシェトリに注目 | cinemacafe.net

サミュエル・ベンシェトリ監督 仏 2015 100分 ☆☆☆☆

社会からどこか取り残されたようなひなびた団地を舞台にした群像劇。イザベル・ユペール見たさだけで全然知らずに観賞したが、地味ながら静かで丁寧な作品。

かつての栄華を引き摺る老女優と孤独な青年。写真家だと偽るおっさんと中年の看護師。トラブルでアパート屋上に不時着したアメリカ人宇宙飛行士と、息子がムショに入っている老女。同じアパートを舞台に繰り広げられるそれぞれのエピソードはどれも滑稽なユーモアに満ちていながら、それぞれに孤独や欠落を抱えた彼らをあくまでも優しく描き出していく。全体に曇天で灰色なカラーイメージも陰うつといえばそうだけど、曖昧で優しげでもある。

ご都合主義は一切無くて奇跡も魔法も、やっぱり存在しない。とはいえこの世界は、そんなに捨てたもんでもないかもな。見終えた後、じんわりそう思えるような良作。

そして青年、イケメンすぎ。